家族
私は両親と兄の4人家族でした。
父はよく遊んでくれたり、娘である私を可愛がってくれていたと思います。
普段はあまり怒られた記憶はなく、本当に悪いことをした時には怒られたな、くらい。
穏やかと思っていましたが、やはり仕事であまり家にいなくて関わりが少なかったのだろうなとも思います。
母は可愛がってくれていたのだろうなとも思います。
でも私は常に兄の方が好きなんだろうなと思っていました。
私は29才で母親になったけれど、母は24才で兄を産み、私は27才の時の子です。
まだ若かったこともあったのだと思います。
気分の浮き沈みが大きかったのをよく覚えています。
昔は子供に手をあげることはよくあることだったと思いますが、私たちも、特に私はよく手をあげられていました。
母が私の側で手をあげる仕草をしただけで、反射的に体を避けるようにするようになっていました。
兄とはケンカもよくしましたが、仲が良い方でした。
兄もよく面倒を見てくれましたし、私も後をついて回っていました。
しっかりした兄だったと思います。
よく世間一般には「一姫二太郎」と言いますよね。
男の子の方が手がかかるから、上は女の子の方が子育てしやすい。
私はまさにその一姫二太郎で産むことが出来ました。
その当時、親戚の集まりなどでその話になるとよく母に言われていました。
「うちは男の子の方が育てやすかったからね。下の方が大変だった。言うこと聞かなくて。だから一姫二太郎も別に当てにならないよ」
そんなしっかりした息子、手のかかる娘、そして両親の4人家族で暮らしていました。